1月6日の日記 常連


1月6日金曜日 曇り 昼から晴れるそうな

 朝餉を家で摂らないことが時々ある そんなときは省線驛前のベーカリーを利用する

 以前は万屋に世話になっていたが大量生産のミックスサンドや紅鮭おにぎりはすぐに飽きてしまい単に腹に食べ物を詰め込むだけといった感じ

 驛前のベーカリーはそんな気分になったころから目に付き始めた

 そこは大手の製パン会社の系列店できちんとしたベーカリー機能を備えている 調理パンのうち何種類かは工場から配送されているモノもあるのかもしれない イートイン・コーナーもあって喫茶も兼ねている

 朝は電車の乗降のタイミングなので余が店先に到着するといつも順番待ちで四五人が列を作っている

 この店を利用し始めて一年ほどになるだろうか ここでは買い方に暗黙の習慣が出来ていた

 レジは2台あって順番待ちの列は陳列台に沿って並ぶ

 店の入り口を入った右側に置かれたトレーとトングを持って目当てのパンの前に来た時に摘み上げる 言わば回転ずしの逆だ

 店内を自由に探し回った後に列に並ぶのではない

 2台のレジは順番待ちの先頭の客が空いた方のレジに向かう

 順番が来るとレジ員に

 「お持ち帰りですか」と聞かれる 朝はイートインの方が少ないのだろう

 「はい」と返事すると勘定と袋詰めが行われる

 この店は駅舎のテナントなので鐵道系のICカードが使えて便利だ

 定期ケースを見せて「これで」言うと読み取り機で引き落としてくれる

 多分この方が現金のやり取りがなくて処理が早いからレジ員も助かっているに違いない

 ”手拭きとレシートが必要か”をどのレジ員からも毎回聞かれいつもお願いしていた 接客マニュアル通りの対応だ

 ニ三人でレジを回しているので同じ人から同じ質問をいつも受けていた

 ところが今朝は定期ケースを見せたところまでは同じだったが次の質問はなくて
「お手拭きとレシートをお入れしておきますね」と令外の対応を受けた

 この瞬間 余は常連の末席に上げられたのだ


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