2月3日の日記 仮想サラウンド


2月3日金曜日 晴れ 特筆しなければどうにもならないことの何一つない平凡で極ありふれた週末の朝

 公共交通機関に乗った いつものように

 後ろから二番目の進行方向に向かって右側の窓側の席 最後部の座席には大人が座って来た

 余の前の空席に小学校二三年くらいの女の子とその母親と思しき保護者が座った

 Pokémon Goをしながら読書は『心臓を貫かれて』の第四部第五章-武装強盗事件-の冒頭に掛かっているとき

 不意に右後方から前に座っているはずの女の子が囁き声で話す声が聞こえた

 確かに女の子の声は後ろから聞こえる 一瞬の気のせいではなくて確実に右後方5時の方向から聞こえるのだ

 ははーん、これは擬似サラウンドだ

 どうにかしたら前から出ている音がいろんな反射や共鳴で右後方5時の方角から聞こえるように錯覚するんだ

 バイノーラル録音って言うのがあったがまあそんなところなんだろう

 発明ってこういうことから生まれるんだと感心しつつ凡人は読書に戻る