3月14日火曜日 曇り めちゃめちゃ寒いという訳ではない
昨晩『騎士団長殺し 第2部 遷ろうメタファー編』を読了 第3部があると嬉しいが無ければ残念だがそれでもいい
むらさんの小説は余の感覚では『プロローグ文学』という感じがする 長編になればなるほどその傾向が強い
とにかくひたすらプロローグが続く 原稿用紙二千枚の作品なら千八百枚くらいまで滑走路が続いて残りの二百枚で本編が離陸する そして往々にして離陸直後に雲散霧消してしまう
滑走の途中で給油とピットインが必要なくらいの飛行機に乗っているようだ 下手をすれば滑走の間に目的地に着いちゃってるほどの距離を行く まあ滑走というよりホバークラフトのようにふわっと浮いて地上すれすれを滑ってるっていう方が近いのかもしれない
夢を見ている時の感じか よくわからないが夢を見ているからプロローグがふんわり緩やかに心地よい 実際座ったことはないがチェスターフィールド・チェアに座らされてるような見た目
覚醒の手前でギュギュギュっと物語が凝縮されてはっと目が覚める いやぼんやり目が覚める感じをむらさんの長編小説を読むといつも感じる
このプロローグ感が好きだ
村上さんは総合小説を書きたいとおっしゃっていて今もそのお考えは変わらずお持ちなんだろう
マラソンは35kmからが本当のスタートだというのと同じで今までの数多くの長編短編随筆を含めて目標の総合小説へ向かって助走されているんだと思う
もちろんそれぞれの作品一つ一つがマラソン大会の結果であることには違いなくて作品ごとに全力で書き上げておられるのは言うまでもないのだが
『騎士団長殺し第1部 第2部』が総合小説の序章であっても全然おかしくないと思う 勿論違う作品がそれになってもいい
今回も面白かった
さて今日からは石原慎太郎さんの『天才』 昨年6月に予約したのがやっと巡って来たので昨日の帰りに図書館に借りに行ってきた
今は豊洲問題で肩身が狭いのだろうががそれはそれとして
読始 | 読終 | 入手 | 題名 | 著者 |
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2017/3/14 | つづく | Li | 天才 | 石原慎太郎 |
2017/3/6 | 2017/3/13 | By | 騎士団長殺し 第2部 遷ろうメタファー編 | 村上春樹 |
2016/9/26 | つづく | Pr | 猫楠 | 水木しげる |
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